さて、前回で、塗装はすべて完了しました。
今回は仕上げに向けて残りの作業を行っていこうと思います。
タイトルの通り、残りはスミ入れ→デカール貼り→仕上げ(トップコート)にて完了となりますが、前回塗装を行った部品をまず調べましょう。
・・・塗り忘れはないですか?
マスキングの失敗でうまく塗れなかった箇所はないですか?
すべて問題なければその2まで飛ばしてください。
塗り忘れがあった方は前回の記事を参考に再度塗装を行いましょう。
マスキングの失敗があった方はこれから書く修正方法を参考にリカバーしてください。
その1:塗装のリカバー
塗装の終わった部品のマスキングを取ってみると、マスキングがちゃんとできておらず塗料がはみ出していたり、逆にマスキングが大きすぎて必要な箇所が塗れていなかったりすることが多々あります。
ワタシは今回、肩部に2か所と足裏にそのような部分が見受けられました・・・
それでは肩部のリペイントを例に行います。
まずはココ
下地の燈黄色が見えてしまっています。
マスキングをはがすときにマスキングテープに塗料がついてしまったようです。
ここに筆でコバルトブルーをチョンづけします。
ほぼわからなくなったと思います。
コツとしては、多めの塗料をチョンと乗せてやるイメージです。
塗るのではなく乗せる感じで行いましょう。
このとき修正用に極細の筆を一本用意しておきましょう。
間違ってもスミ入れ用の筆を使わないようにしましょう!!
どちらもキレイに塗れなくなってしまいます。
次はココ
マスキングがしっかりできていなかったため燈黄色部にコバルトブルーが乗ってしまっています。
ここも同じように燈黄色を筆に多めに乗せて、チョンづけします。
同じくほとんどわからなくなったと思います。
エアブラシでの塗装を行うときは、マスキングの影響などでこのような箇所がチョロチョロ出てきます。筆でのリカバーはさほど難しくありませんのでチャレンジしてみましょう。
その2:スミ入れ
ではスミ入れを行います。
基本的な方法は以下の記事を参考にしてください。
レクスのスミ入れには以下の3色を使用します。
塗料が白の部品には エナメル塗料 パープル
塗料が黄・赤の部品には エナメル塗料 ブラウン
塗料がが青の部品には エナメル塗料 ブラック
膝部・テール部の緑のみ エナメル塗料 クリヤーグリーンを使用しています。
希釈液は以下のものを使用します。
これらが各色で塗った後の写真(下半身)です。
・・・それっぽくなってきましたね。
ワタシは白色のパーツには紫でスミ入れを行いますが、もちろん黒やグレーで行っても構いません。
ワタシは仕事柄 カラーコーディネーターの資格を持っているのですが、その中での勉強中に教わったことを元に紫を使用しています。
別にそれが正解という訳ではないので、いろいろ試して自分が気に入ったものを探してみましょう!!
また、今回はカメラアイのみシールを使用しています。
カメラアイのふちをスミ入れ→カメラアイをシルバーで塗装→カメラアイをメタリックグリーンで塗装の順番でも構いません。
HGはカメラアイがかなり小さいため塗装は結構むずかしいです。
シールでもかなりキレイになりますのでお好きなほうをお試しください。
その3:デカール貼り
最近はガンダムデカールが一般販売されなくなり、デカールを買うこと自体がメンドウになってきています。
(まぁ、Amazonなんかで買えばいいんですけどね・・・)
ホントは一度自分の目で実物を見て、気に入ったものを使用するのが一番だと思います。
ワタシはデカールに関してはさほどこだわりは無く、白・赤・黒で書かれたタイプを適当に購入して使っています。
デカールに関しては一度に大量に買わないようにしてください。
劣化が激しく一年程度経ったデカールは水につけても割れてしまうことが良くあります。
(店先で買うときもずっと吊るされていたようなものは避けたほうが良いです・・・)
マークセッターなどで柔らかくする方法もありますが、なかなか難しく手間のかかる作業です。
1年以内で使い切れる量を目安に購入してください。
では、胸部を例に作業を行います。
まずは、ティッシュに水を含ませます。
ビチャビチャくらいで良いです。
次に使用したいデカールをハサミで切り取り、先ほどのティッシュの上に置きます。
30秒~1分程度たったらピンセットでデカールを軽く触って動かしてみます。
動くようでしたら、デカールを台紙のまま部品に載せてピンセットでデカールをスライドさせながら貼りたい部品に乗せます。
(写真ではデカール(台紙含む)が部品の横にありますが、本当は部品に載せて行っています。)
このとき、良い位置に置けなかった場合は、つまようじでデカールを動かしてみましょう。
動けばそのまま良い位置に移動させます。
(このときピンセットではなるべく動かさないようにしてください。デカールや塗装が傷ついてしまうことがあります。)
動かなかったら綿棒の片方を水でビチャビチャに濡らしてデカールの上に水滴を付けます。
これで動くようになるはずなので、つまようじで良い位置に移動させたら水のついていない綿棒で水分を吸い取ります。
以上でデカール貼りは完成です。
これを貼りたい箇所分繰り返します。
コツとしてですが、デカールに水を付ける際は上記のやり方を推奨します。
例えば塗装皿などに水を入れ、その上にデカールを置いておけばデカールが浮いてきて取れやすいように思えますが、そのようなやり方はデカールについている接着成分が水で流れてしまってうまくくっつかなくなってしまいます。また、デカールをピンセットで挟む際にどちらが表か裏かわからなくなってしまうことも多々あります。
当然ですが、接着成分は裏面にしかついていないためデカールを反対に貼り付けてしまうと後で剥がれてくることになります。
水面に浮いているデカールをピンセットでつかむのは意外に難しく失敗しているうちに表裏がわからなくなる経験をワタシも何度か経験しました。
初めてデカールを扱う人はティッシュに水を含ませたものに置くだけで、デカールが剥がれてくるか正直心配でしょう。
しかし、ビックリするくらい簡単に取れますので安心してください。
丁寧にやれば、難しいことはありません。
ものが小さいので、イライラしてくることはあるかもしれませんので深呼吸しながらゆっくり行ってください。
その4:仕上げ(トップコート)
これで最後の工程になります。
仕上げとしてトップコートを吹きます。
やり方は塗装と同じなので、以下を参照してください。
塗料はガイアカラー フラットベースを使用します。
もちろん艶有が良い方はそれ用のものを吹いてもらえれば問題ありません。
トップコートには以下の効果があります。
・塗装全体の質を均一にする
・塗装のハゲを防ぐ
・デカールの剥がれを防ぐ
塗装の質を均一化するのはなんとなくわかると思います。
塗料はものによって、艶有・半艶・艶消しとありますので、それを統一することで、見た目を良くします。
塗装のハゲを防ぐというのは全体を透明な層で覆うことにより、部品同士が当たったりした際の削れを防止する効果があります。
デカールも同様でつけたままですと、何かが当たったり、下手をしたら指で触っただけで取れてしまうような状態を透明な層で覆うことで回避します。
トップコートを行う際はある程度組み立てた状態で行っても問題ありません。
特に今回は内部フレームを艶消しのサフで吹いた状態であるため関節部の塗り忘れもないはずです。
ワタシは頭部・胸部・腰部・腕部X2・脚部X2・バックパック・テール部に分けて塗りました。
以上で全工程が完了しました。
次回は完成品のお披露目となります。
今まで読んでいただいてありがとうございました。
なるべく多くの写真を見ていただければと思いますので今しばらくお付き合いください。
それでは・・・
次回を待て!!